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利島の観光

1月1日 ジックワ火で明ける、利島の正月

利島の正月は、1月1日のジックワ火で迎えます。大みそかの23時頃、阿豆佐和気命(あずさわけのみこと)神社の境内に、氏子、各家の戸主が集まり、お神酒をいただきます。他の参拝客もジックワ火を囲んで新年を待ち、年が明けると同時に、拝殿の太鼓が打ち鳴らされます。それ同時に「ジックワ!」という掛け声がかけられ、ジックワ火が点火。「ジックワ火の歌」とともに、新年の参賀が始まります。伝統的な儀式の馬を馳せながら矢を射る流鏑馬(やぶさめ)は、近年の後継者不足により行われていません。

阿豆佐和気命神社

1月1日~3日の山廻り

正月三が日は、島の人たちの山廻りをする慣わしがあります。一番神様、二番神様、三番神様の順に参拝して、米とお神酒をお供えするのです。一番神様は、南ヶ山園地の手前100mほどのところにある阿豆佐和気命本宮(あずさわけのみことほんぐう)。二番神様は、阿豆佐和気命本宮から少し歩いたところにある大山小山神社。三番神様は、ウスイゴウ園地の下にある下上神社で、阿豆佐和気命の妃を祀っています。昔ながらの素朴な信仰をたどる山廻りですが、現在は徒歩ではなく車でお参りしている人たちがほとんどです。

山廻り

利島の象徴である宮塚山

宮塚山は、円すい形で美しいピラミッド型の姿をしています。島全体を樹木が覆っていて、その樹木の多くがヤブツバキです。島の面積の80%にあたり、強い季節風が吹く冬の利島を守ってきました。山の中にはヤブツバキを中心にさまざまな植物が繁り、野鳥が棲んでいます。内地の里山と違ってシカやサル、イノシシなどの獣類がいないため、静かな山を散策することができるのも利島の特徴です。

宮塚山山頂展望台

南ヶ山園地

南ヶ山園地は、利島の南部に位置しています。新東京百景に選ばれ、天気がよい日は、新島、式根島、神津島、三宅島、御蔵島まで一望できるビューポイントです。園内には、芝生の広場や展望台、キッチンガーデンがあり、秋から冬にかけては星空観賞ができることで知られています。星空を愛する人には見逃せないスポットです。

南ヶ山園地

阿豆佐和気命(あずさわけのみこと)神社

島内で最も規模が大きな神社です。村の氏神として崇められ、「明神さま」と呼ばれて親しまれてきた古社です。神社自体の創設年代は不詳ですが、社殿は1760年に建造されたと伝わっており、利島最古の建物です。大晦日と正月に古くから伝わる祭事が行われる神社として、昔から島の信仰の中心となっています。

阿豆佐和気命神社

利島村郷土資料館

縄文時代から人々の暮らしがありました。発掘調査で出土した土器片や、実際に使われていた現在の生活道具まで分かりやすく展示されていて、利島の歴史や民俗、生活文化を垣間見ることができます。なかでも、東京都の文化財に指定されている銅鏡は、ぜひご覧になっていただきたい展示品です。ほかに椿栽培や林業、漁業などの産業も紹介され、時代とともに移り変わる利島の様子がうかがえます。離島の厳しい風土が生んだ土と海の香りがする文化を、広く後世に伝える資料館です。

利島村郷土資料館

椿

川や湧水がなく、稲作ができなかった利島では、江戸時代、椿が年貢として上納されていました。現在は、安定した基幹産業として島民の生活を支えています。江戸時代から今日までの200年以上に渡って椿油を生産し、全国の椿油生産量の中で6割近くのシェアを持っています。島全体で20万本の椿があると言われており、冬に花を咲かせるヤブツバキは、初夏から秋にかけて油を充分に含んだ実をつけます。利島では落ちた実を拾うため、この季節に下草を刈る作業を行い、綺麗な林をつくります。

椿の実

伊勢海老やサザエなど、漁業も盛ん

明治39年に利島村漁業組合が設立され、漁業がはじまりました。そのころの主要漁獲物はテングサ、サザエ、タカベなどで、大正時代に入り、トビウオ漁やサバ漁が盛んになりました。大正14年に、農林省(当時)の補助金で伊勢海老漁のための動力船を購入したことが、今日の利島の漁業に繋がっていると言えます。昭和中期から港湾整備が進み、近年漁業が大きく発展。荒波で囲まれた利島近海は魚貝類が豊富で、高級魚介類の代名詞である伊勢海老も特産です。

伊勢海老

ドルフィンスイムも、ダイビングも

島の周囲は非常に豊かな漁場となっており、遊漁の人気スポットになっています。春から秋にかけては、高級魚であるカンパチやシマアジなどが釣れます。また冬から春にかけては、剣先イカを釣ることができます。さらに島周辺には、約20頭のミナミハンドウイルカが棲んでいて、イルカと一緒に泳いで遊ぶドルフィンスイムができます。イルカは好奇心旺盛で、機嫌が良いときはイルカから近づいてくることがあります。またスクーバダイビングのスポットとしてもオススメです。

ドルフィンスイム

苔の生えた巨木に出会う、登山

円すい形が特徴の宮塚山は、昔から海上を行く人々の目印でした。標高は508mで、誰でも気軽に登頂することができる山です。登山道はあまり人が通らないため、ところどころ草が生い茂り、途中、苔の生えた巨木に出会うと、長い歴史を感じることができます。山頂の北側、一段下がったところに展望台が設置されていて、天気の良い日には大島や伊豆半島、富士山まで望むことができます。

宮塚山山頂展望台

星空は、天然のプラネタリウム

日が暮れると、利島の空は天然のプラネタリウムになります。晴れて月のない夜には、肉眼で天の川が見える星空。星座に詳しくなくても、いつまでも飽きることなく観賞することでしょう。スターウォッチングには、南ヶ山園地がおすすめです。島の南側に位置する南ヶ山園地は、新島を始め、遠くは三宅島まで眺望することができる場所です。夕暮れて、箱庭のように見える島々から漏れる淡い明かりは、離島らしい趣のあるもの。利島ならではの特別な星空を独り占めできます。

星空

お問い合わせ

このページの担当は自然環境部 緑環境課 自然公園計画担当です。

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