東京都環境基本計画
96/160

019728642●奥多摩町奥多摩町檜原村檜原村青梅市青梅市瑞穂町瑞穂町日の出町日の出町あきる野市あきる野市羽村市羽村市福生市福生市八王子市八王子市[東京におけるシカ分布確認域の拡大][天然記念物のオガサワラタマムシを捕食するグリーンアノール][アメリカザリガニ]COD(mg/L)10※2 生物化学的酸素要求量のことで、水中の有機物が微生物の働きによって分解されるときに消費される酸素の量。河川の有機汚濁を測る代表的な指標※3 化学的酸素要求量のことで、水中の有機物を酸化剤で酸化した際に消費される酸素の量。湖沼、海域の有機汚濁を測る代表的な指標BOD(mg/L)90807060504030201001971197519791983198719911995199919781984199019962002[河川のBODの経年変化(年度平均値)][東京湾のCODの経年変化(年度平均値)]20032007201120152020200820142020内湾B類型内湾C類型運河(年度)© 永野 裕©永野 裕090綾瀬川・内匠橋(足立区)川口川・川口川橋(八王子市)目黒川・太鼓橋(目黒区)多摩川・多摩川原橋(調布市)(年度)■ 第3の危機(人により持ち込まれたものによる影響) 第3の危機とは、国内外から外来種や化学物質などを人が持ち込むことによる影響のことをいう。外来種の持ち込みによる在来種の補食や生息・生育場所の奪取、在来種との交雑による遺伝的な汚染の発生による生態系への影響などが指摘されている。ヒアリ、アカカミアリなどは東京港などから輸入資材とともに侵入し、在来の生態系への影響だけでなく、人体に危険を及ぼすおそれがある。また、海外からの移入だけでなく、国内の別の地域から人の手で持ち込まれ、遺伝子汚染が生じることがある。 さらに、プラスチックごみの河川や海洋への流出による海洋生物への影響が出ているほか、農薬や化学肥料など化学物質の多用が昆虫や微生物に影響し、土壌や地下水等の劣化を招いている。 2020年度の河川及び東京都内湾の水質の状況を見ると、河川のBOD※2の環境基準は98%達成している。一方で、海域(東京都内湾)のCOD※3の環境基準は25%達成に留まっており、夏期を中心に赤潮や貧酸素水塊の発生が見られ、生きものの生息・生育環境としては好ましくない状況にある。■ 第4の危機(地球環境の変化による影響) 第4の危機とは、地球温暖化をはじめ、酸性雨やオゾン層破壊など地球環境の変化による影響のことをいう。地球温暖化による様々な気候変動が、生態系への直接的な影響に加え、作物生産量や漁獲量の減少など、供給サービスにも大きな影響を及ぼす。このまま地球温暖化が進行すると、気候変動に伴う影響は今後数十年で一層顕著になると予測されている。

元のページ  ../index.html#96

このブックを見る