東京都環境白書2021
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58東京都環境白書2021 自然界は、食料・水・木材・燃料の供給、気温や温度の安定、水質の浄化、うるおいややすらぎの付与、生きものの生息場所の確保など、様々な恵みを私たちにもたらしており、これらの自然の恵みは、地球規模の生物多様性の絶妙なバランスの上に成り立っています。 しかし、人間活動が与える負荷によって、そのバランスが崩れつつあります。都市化が進んだ東京では、全面積のおよそ半分が商業地や住宅地などの市街地となっており、これらのバランスを維持する上で必要な自然地や緑の減少が顕著になっています。 都はこれまで、自然保護条例や自然公園法等の各種法令や「緑施策の新展開~生物多様性の保全に向けた地域戦略~」などに基づき、緑の保全と再生、開発の規制、森林再生と枝打ち、屋上等緑化の推進、自然公園の保護・利活用の推進、生物多様性の確保、鳥獣保護管理などに取り組んできました。 今後も、自然豊かで多様な生きものと共生できる都市環境を実現し、次世代に継承するため、「東京都環境基本計画」…で掲げる施策を着実に推進するとともに、地球規模で起きている生物種の絶滅など、生物多様性の危機に対応するため、ポスト2020生物多様性枠組や次期生物多様性国家戦略の策定も見据えながら、生物多様性地域戦略の改定に向けた検討を進めていきます。「持続可能な資源利⽤」の推進生物多様性の保全・緑の創出生物多様性の保全を支える環境整備と裾野の拡大3.自然豊かで多様な生きものと      共生できる都市環境の継承

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